「肢別過去問集」の学習効果はどうだ⁈(行政書士試験受験生)

「肢別過去問集」の学習効果はどうだ⁈(行政書士試験受験生)

こんにちは、行政書士の長井です。
今回は行政書士試験の受験生に向けて、誰もが知る「肢別過去問集」の学習効果について、私の経験も踏まえながらお話しします。
受験生の間では、「肢別過去問集を使えば合格できる」という情報がネットやYouTubeで紹介されたり、実際の試験会場で多くの受験生がこれを手にしている姿も目にします。では、実際のところ肢別過去問集の効果はどうなのでしょうか。

1,概要

肢別過去問集の解説では、「本書は、2024年度行政書士試験合格のため、昭和63年から最新令和5年度までの本試験問題の法令科目について、肢ごとに分解するとともに、科目別・体系別に並べ替え、かつ、同内容の問題については最も学習効果が高い問題を取り上げ、そして、わかりやすい解説を付したものです。」と書かれていました。

わかりやすく説明すると「出題の可能性が高い問題を分野ごとに過去問から抽出し解説を付したものです」ということです。ちなみに価格はアマゾンで¥3850と、他の問題集と変わらない平均的な価格でした。

2,私の経験

私自身も受験生時代、肢別過去問集を積極的に使用していました。何度も繰り返し解くことで、知識の定着を図り、実力をつけることを目指していました。しかし、2回目3回目の受験勉強中には、肢別過去問集だけに頼るのではなく、他の問題集にも手を出していました。その理由は、「肢別過去問集の答えを覚えてしまい、学習効果が感じられない」というものでした。その良し悪しは別として、次に使用していたのは「法学検定試験の問題集」で、問題の問い方やニュアンスが大きく違い、どこか新鮮に感じられました。

法学検定試験問題集の写真

結果、合格することができましたが、この方法が良かったのかはわかりません。ただ、自分に合った問題集であったため、違和感なく学習に取り組めていました。

3,肢別過去問集の使い方

(1)高速回転

行政書士の試験対策で、肢別過去問集をはじめとする問題集の効果的な使い方として、高速回転があります。行政書士試験は範囲が広く、試験自体もスピードが求められるため、早いスピードで多くの問題を繰り返し解くことが重要です。一つの問題に長時間費やす深掘り学習では、知識の定着が偏ってしまう恐れがあります。最初は無理でも2回転3回転目あたりからスピードを意識して答練することをお勧めします。

(2)メモ

答練する際には、問題番号の横にメモを取ることをお勧めします。私は答練日と理解度を記録しました。理解度は、すぐに解ける問題を〇、考える時間が必要だった問題を△、理解できなかった問題を×としてメモしました。

問題にメモを付けている画像
問題にメモを付けている画像②

これにより、次回同じ問題を解く際に役立ち、学力の向上が具体的に見えてきます。特に重要なのは△の問題で、これらをいかに〇に変えるかが合格への鍵となります。

4,最新版を購入することの重要性

法律の改正は常に行われており、過去問題もそれに合わせて選ばれています。そのため、最新の肢別過去問集の購入をお勧めします。もし不合格だった場合でも再チャレンジする際は、改めて最新版の問題集を手に入れることが重要です。古い情報で学習してしまうと、試験で出題される最新の法改正に対応できない可能性があります。常に最新の情報を基に学習することで、試験における競争力を保つことができます。

5,そもそも教材はどう選ぶ?

受験生一人ひとりにとって最適な教材は異なります。肢別過去問集が多くの受験生に支持されているとはいえ、それが必ずしも自分に合っているとは限りません。大切なのは、自分にとって使いやすく、何度も繰り返し使って学習できる教材を選ぶことです。教材選びに迷ったら、大型書店に足を運び、実際に手に取ってみることをお勧めします。直接教材に触れることで、自分に合ったものを見つけることができるでしょう。

私の経験からも、教材選びはとても重要なステップといえます。私自身が使用した教材は、私にとって共に合格へ歩む先生であり相棒でもありました。

私が使用した教材の写真①
私が使用した教材の写真②
私が使用した教材の写真③

評判に流されず自分に最適な教材と出会い、自分らしい学習法を見つけ出すことが、合格への近道となります。

まとめ

肢別過去問集は、行政書士試験の受験生にとって有効な学習ツールの一つです。もしあなたがこの教材を使用するのならば、やみくもに答練するのではなく、高速回転での繰り返し学習、問題ごとのメモ取り、最新情報の継続的な取り込み、それに合わせて自分に合った学習方法を見つけることが重要です。

行政書士試験の合格は、正しい学習方法と継続的な努力によって得られるものです。肢別過去問集をはじめとする様々な教材を上手に活用し、自分にとって最適な学習スタイルを見つけ出してください。

最後に、皆さんが行政書士試験での成功を収められることを心から願っています。頑張ってください!

この記事が受験生の皆さんのお役に立てれば幸いです。

次回も、行政書士試験の合格に向けた有益な情報を提供していきたいと思います。