行政書士試験:本番での時間配分戦略の立て方

行政書士試験:本番での時間配分戦略の立て方

2024年2月22日

こんにちは、行政書士の長井です。
行政書士試験を受験される方々の中には、実際の本試験で時間が足りず、困惑された経験をお持ちの方が少なくないかと思います。実は、私自身も過去に試験時間の配分に頭を悩ませた一人です。試験では多数の問題が出題される上に、解答に時間を要する長文問題も含まれており、効率的な時間配分の計画を立てなければ合格することが難しいとさえ言われています。

今回は、行政書士試験における時間配分の計画の重要性について、そして具体的な計画の立て方について詳しく解説していきたいと思います。次回の行政書士試験に向けて、合格を目指される皆様にとって、この情報が大変役立つことでしょう。試験時間の有効活用は、合格へのカギとなりますので、ぜひこの機会に時間配分の計画について、じっくりと考えてみてください。

時間配分の重要性: 行政書士試験の成否を分ける要因

行政書士試験は、制限時間3時間で60問が出題されますよね。これを単純に割り算すると、1問あたりの解答時間は約3分となります。しかし、実際には問題文がA4用紙一面にわたるほどの長文もあり、各問題を深く考え込んでいる時間は惜しいほど限られています。こうした状況下で、60問すべてを適切に解答するためには、速読技術が必須となります。

多くの受験生が「時間内に解き終わらなかった」という経験を持っているのは、このためです。実際、私自身も過去に時間切れに苦しんだ一人です。行政書士試験においては、どれだけ迅速に次の問題へと移行できるかが、合格と不合格を分ける決定的な要素となると言っても過言ではありません。

このような状況を乗り越えるためには、試験当日に臨むまでの時間を使って、効果的な時間配分の計画を練り、それを身につけることが不可欠です。本試験においては、事前に立てた計画に従って行動することで、限られた時間を最大限に活用し、全問題に対応することが求められます。

私の合格体験談: 時間配分の学び

私の行政書士試験合格までの道のりは、4回目の挑戦で達成されました。最初の受験は、準備不足のためほとんど「見学」のようなものでしたので、実質的には3回目の挑戦で合格を果たしたことになります。

特に印象深いのが、2回目の受験です。その時、私は熱心に勉強を重ね、自信を持って試験に臨みましたが、時間配分のミスが致命的な失敗に繋がりました。各問題に対して「絶対に合格したい」という強い気持ちから、時間を気にせず丁寧に解答していくことに集中してしまいました。しかし、気づいた時には15時を回っており、解答済みの問題は全体の60%程度に過ぎませんでした。終了1時間前には慌てて残りの問題に取り組む羽目になり結果的に不合格となりました。

この経験から学んだ教訓は、時間配分の重要性です。
合格を果たした次の年の試験では、時間配分に特に注意を払いました。試験の1ヶ月前から、具体的な時間配分の計画を立て、市販の模擬試験を用いてその計画を試行錯誤しながら実践してみました。そして、試験当日には、民法や行政法の内容を最終確認することなく、時間配分の作戦を徹底的に確認しました。この作戦に従って行政書士試験に臨んだ結果、無事に合格することができました。この経験から、時間配分の計画性とその実行の徹底が、行政書士試験合格の鍵であることを深く実感しました。

私が実践した行政書士試験の時間配分戦略

私が行政書士試験に臨んだ際の時間配分戦略は、以下のように計画しました。

全体の試験時間180分の中で、最初の120分を使って60問全てを一通り解答することを目標にしました。そして、残りの60分を使って、再度見直しや深く考えたい問題に取り組むという方法を取りました。言わば、60問を2回解く(合計で120問分を解く)くらいの覚悟で試験に挑みました。

具体的なステップは以下の通りです:

  1. 試験開始と同時に、各問題に対して解答にかけられる時間の目安を問題用紙に記入します。
  2. 最初の問題から順番に解答を進めていきます。
  3. 各問題に対して、自信があるものには〇、解けそうな気がするものには△、考えてもわかりそうにないものには×の印を付けていきます。
  4. 15時の時点で、60問目の解答を終えるようにします。
  5. 残りの1時間は、特に△とマークした問題に集中して取り組みます。

この方法により、時間を有効に活用しつつ、難問にも冷静に対処することが可能となり、合格に繋がる重要な要素となりました。

具体的な時間配分計画の策定方法

時間配分の作戦の立て方は人それぞれです。見直しは最後の15分程度にしておき、落ち着いて1問づつにじっくり取り組むというスタイルがいいという方もいるでしょう。そこで、自分にあった時間配分の作戦の立て方を紹介します。

3パターンの作戦を試してみる

まず市販されている模試を購入し、3パターンほど実践してみてください。ちなみに計画を立てるための市販の模試は、最新のものでなくてもフリマサイトなどで売られている過去の教材でも問題ありません。要は、時間配分の仮説を立てるために使用する教材ということです。

実践と評価

複数回の試行を通じて、自分に最適な時間配分のパターンを見つけ出します。ちなみに最適なパターンとは、3時間を無理なく進めることができることが判断基準となります。

そして、最適な作戦パターンが見つかったら、最新の市販の模擬試験や予備校で開催している模擬試験で、その作戦を何度も実践してみてください。

本試験での実行

試験当日は、自分が策定した時間配分計画を徹底的に見直し頭に叩き込みます。

そして、試験が始まったら30分単位の時間を問題用紙に記入します。

試験問題に書き込んだ目安時間
私が本試験問題に書き込んだ時間
試験問題に書き込んだ目安時間
私が本試験問題に書き込んだ時間
試験問題に書き込んだ目安時間
私が本試験問題に書き込んだ時間

この記入した時間を基準にして、試験の進行具合を常に把握し、計画通りに進められるように心がけましょう。

このように、自分に合った時間配分計画を事前に策定し、模擬試験で実践することで、試験本番でのパフォーマンスを大きく向上させることができます。時間配分は行政書士試験において非常に重要な要素であり、この計画と実行が合格への鍵となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
本記事では、行政書士試験における時間配分の重要性と、効果的な時間配分計画の立て方についてお話ししました。行政書士試験は、知識が豊富であっても、適切な時間管理ができなければ合格が難しいという特徴があります。そのため、試験勉強と同じくらい時間配分の計画も重要な試験対策となります。行政書士試験本番で冷静に問題に取り組み、限られた時間を最大限に活用するためには、事前の計画が不可欠です。

また、行政書士としての実務でも、この時間配分の原則は役立ちます。許可取得や更新手続きなど、期限内に適切な対応を行う必要がある業務では、時間管理がクライアントの権利や利益を守る鍵となります。このように、試験の時間配分戦略は、実際の行政書士業務にも直結する重要なスキルです。

今後も、行政書士試験の受験生の皆さんを応援し、有益な情報を提供していく所存です。このブログを通じて、皆さんの合格への道のりが少しでもスムーズになることを願っています。引き続き、私の記事をお読みいただければ幸いです。行政書士試験の準備は大変ですが、確実にステップアップしていきましょう。